「AI導入の事例はよく見るけど、結局うちで使い物になるのか分からない」。これは、中小企業の経営者から、いちばんよく返ってくる本音です。
そこでこの記事では、問い合わせ対応をAIに任せた会社が、前と後でどう変わったかを、数字込みで具体的に追います。(※特定の実在企業の事例ではなく、現場でよく見る状況を組み立てた代表的なケースです。数字は時給2,000円での試算です)
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結論:時間を減らしたのは「全部自動」ではなく「線引き」
先に結論です。この会社で成果が出たのは、立派なシステムを入れたからではありません。多い問い合わせはAIが受け止め、判断が要る用件だけ人に回すという線引きを、最初に決めたからです。ここを設計できるかどうかで、使われる仕組みになるか、置いただけで終わるかが分かれます。
ビフォー:電話とメールで、社長と事務が止まる
従業員12名ほどの会社を想定します。問い合わせは電話とメールで毎日入り、その多くを社長と事務担当の一人がさばいていました。
- 「営業時間は?」「納期は?」「あの件どうなった?」と、同じ質問が、形を変えて何度も来る
- 電話を受けるたびに作業が中断し、戻るのに時間がかかる
- 「言った言わない」を防ぐため、後でメモを起こす
一件は数分でも、件数が積み上がり、対応と記録で月およそ40時間。本来やりたい見積り作成や新規の相談対応が、後回しになっていました。
アフター:40時間が、12時間に
やったことは派手な改造ではなく、“いちばん時間が浮く一点”に絞っただけです。
問い合わせ対応:仕組み化の前と後(月・従業員12名規模での試算)
具体的には、こう置き換えました。
- よくある質問はAIが24時間答える:営業時間・納期・進め方など、繰り返し型の質問を、Claude(クロード・文章を読み書きする対話AI)のような対話AIが一次対応。
- 電話は録音→文字起こし→要約:かかってきた電話を自動で記録に変え、メモ起こしと「言った言わない」をなくす。
- 難しい用件だけ人に通知:判断や交渉が要るものは、Slack(スラック・社内のチャット連絡ツール)で担当者に合図が飛び、人はそこだけに集中する。

ここで情報の安全を守っているのが、AIに渡す情報の線引きです。
社長は「電話のたびに止まる」状態から抜け、事務担当は記録の手間が消えました。人を増やさずに、社員が本来やるべき仕事に時間を回せるようになったわけです。浮いた28時間は、新規相談の対応にあてられました。
1分の無料セルフ診断:5つの質問に答えるだけで、時間と人件費の変化の目安が出ます。
では、自社でも同じ成果が出るのか(ここが本題)
「事例は分かった。でもうちで再現できるのか」。いちばんの不安は、ここだと思います。伸びしろが大きいかどうかは、次の3点でほぼ決まります。

- 同じ問い合わせが毎日来るか:「いつもの質問」が多いほど、AIが受け止める割合は大きくなります。
- 今、手作業がどれだけ多いか:電話対応やメモ起こしが人に集中している会社ほど、浮く時間は大きくなります。
- 逆に伸びしろが小さいケース:問い合わせが毎回完全に個別で交渉が必要な業務は、自動化の比率は下がります。それでも「受付・記録・下調べ」だけ任せる形なら負担が減ります。
つまり、この事例の数字がそのまま御社に当てはまるわけではありません。御社の問い合わせの中身に当てはめて初めて、時間が浮くかどうかが分かります。だからまずは目安を出すことをおすすめしています。
よくある質問
Q. お客様に「AIが対応している」と分かって、印象が悪くなりませんか? A. 一次対応で事実を正確に返し、難しいものは人が引き継ぐ設計なら、むしろ「待たされない」体験になります。見せ方も調整できます。
Q. 間違った答えを返さないか不安です。 A. 答えの元ネタを会社の正しい情報に限定し、分からないことは「人に確認します」と返す設計にできます。何でも答えさせない、が安全です。
事例の数字は、あくまで一例です。大事なのは「御社の問い合わせのうち、どこを任せると手が空くか」。それは現状に当てはめれば、その場で目安が出ます。
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※ 本記事は想定シナリオです。実際の効果は御社の業務量・運用状況によって変わります。